吹奏楽の名曲シリーズ。
今回は、「テンションが上がる⤴吹奏楽のマーチ名曲ランキングベスト10」の記事で取り上げた『アルセナール(Arsenal)』についてご紹介します。
『アルセナール』の作曲者は?
『アルセナール』の作者は、ベルギーの作曲家ヤン・ヴァン・デル・ロースト(Jan Van der Roost、正式にはJan Frans Joseph Van der Roost)。
吹奏楽経験者の多くは耳にしたことがあるかと思います。
ヴァンデルローストの楽曲は、このブログでもこれまでに『ダイナミカ(Dynamica)』を取り上げています。
『プスタ〜4つのジプシー舞曲 (PUSZTA -Four Gipsydances-)』 、『カンタベリー・コラール (Canterbury Chorale) 』、『フラッシング・ウィンズ (Flashing Winds)』など有名な吹奏楽曲がとても多く、日本でも多くのの団体によって演奏されています。
そんな人気曲揃いのヴァンデルローストの作品の中でも、『アルセナール』はトップ3に入る有名曲ではないでしょうか?
『アルセナール』が書かれたのは1995年。ベルギーのメヘレンを本拠地とする鉄道工場吹奏楽団の創立50周年を記念して委嘱された作品です。メヘレン(アントウェルペン州)は、ベルギー国内で初めて鉄道が開通された都市でもあります。
「アルセナール」を直訳すると「武器庫、兵器庫」。
委嘱元である鉄道工場吹奏楽団「Harmonie van het Spoorwegarsenaal」から曲タイトルがつけられたと思われます。
ちなみに、イングランドのサッカークラブ「アーセナル」も、当時軍需工場で働く労働者が結成したクラブであり、それがチーム名の由来になっています。
この楽曲も英語読みでは「アーセナル」ですが、サッカークラブと区別する意味もあり、「アルセナール」読みがメジャーのようですね。
『アルセナール』はどんな曲?
格調高い式典行進曲をイメージして書かれたコンサート・マーチ。
演奏時間は3分半前後、長くても4分くらいでしょうか。
演奏会のオープニング、またはアンコールで演奏するのにぴったりの曲ですね。
ファンファーレ部分は華やかに、かつ式典で演奏するような上品さを意識して吹くと良さそうです。
雰囲気がガラっと変わるトリオからの中間部は美しいメロディーを優雅に優しく、そして最後のフィナーレは堂々と吹き上げましょう。
打楽器はグロッケンのキラキラした音がキレイです。シンバルは大変そうです…マーチの宿命ですが、これから演奏する方は頑張ってください!
堂々とした演奏をお手本に~YOUTUBEで聴ける音源~
まずは、大阪市音楽団の演奏です。指揮は作曲者のヴァンデルローストご本人。
お次は東京佼成ウインドオーケストラの演奏です。
ややゆったりとしたテンポで堂々とした演奏です。抜群の安定感。
こちらは、マーチングコンテストでの演奏です。
今年(2018年)の京都府マーチングコンテストに出場した際の、桃山高校吹奏楽団の演奏。
1曲目がアルセナールです。
歩きながら吹くだけでも一苦労なのに、演奏の質を保ちながらぴったりと揃った動きも求められるマーチング。
座って吹くよりも何倍も大変な分、一体となった演奏はかっこいいですね!
『アルセナール』の音源・CDはどこで手に入る?
1枚目のおすすめは『ヴァンデルロースト:交響詩「スパルタクス」』。
ヴァンデルロースト作曲の楽曲が詰まった1枚となっています。
大阪市音楽団によるライブ演奏で、指揮はヤンヴァンデルローストによるもの。YOUTUBEの動画はこのCDに入っているものでしょう。
『アルセナール』『プスタ』のほかに、表題の『交響詩 「スパルタクス」(Spartacus -Symphonic Tone Poem-)』、5楽章に及ぶ大作『アマゾニア (Amazonia)』などが入っています。
ヴァンデルロースト本人の指揮なので、作者の楽曲に対するイメージを知ることができ、楽曲への理解を深められます。
ヴァンデルローストの曲をまとめて聴いてみたい、という方にももちろんおすすめ。
2枚目は『吹奏楽燦選/嗚呼!アフリカン・シンフォニー』。
吹奏楽オリジナル曲や吹奏楽ポップスがたっぷり入っていて聴きごたえ抜群のアルバムです。
東京佼成ウインドオーケストラの演奏で、世界的指揮者の1人である藤岡幸夫の指揮。
W・スミス(Robert W. Smith)『海の男たちの歌(Song of Sailor and Sea)』、樽谷雅徳『マゼランの未知なる大陸への挑戦』、ヴァン・マッコイ(Van McCoy)&ザ・ソウル・シティ・シンフォニー(the Soul City Symphony)『アフリカン・シンフォニー(African Symphony)』など、このブログで取り上げた曲も複数入っています。
さらに珍しいのは、「吹奏楽のための《ランナー・オヴ・ザ・スピリット》」という箱根駅伝のテーマ曲が入っていること。
2009年から箱根駅伝の新テーマ曲としてTV中継に使われているこの曲。作曲はジブリ作品の音楽を手掛ける久石譲です。
曲のラインナップ・演奏ともに満足できる1枚となっています。
『アルセナール』の楽譜はどこで手に入る?
各出版社のほか、楽天市場でも購入することができます。
いかがでしたでしょうか?
この記事を読んでいただき『アルセナール』ファンが1人でも増えたら嬉しいです!