『宇宙の音楽』~宇宙の創生から未来を描いた壮大な吹奏楽曲~

『宇宙の音楽』~宇宙の創生から未来を描いた壮大な吹奏楽曲~

吹奏楽の名曲シリーズ。

今回は、宇宙の創生から現在、そして未知なる未来までを表現した壮大な楽曲、フィリップ・スパークの『宇宙の音楽(Music of the Spheres)』をご紹介します。

『宇宙の音楽』はどんな曲?

作曲したのは、世界中でその作品が愛されている、イギリスの作曲家フィリップ・スパーク(Philip Sparke)

このブログでも、これまでに

『フィエスタ!(Fiesta!)』

『ハイランド讃歌組曲(Suite from Hymn of the Highlands)』

『ダンス・ムーヴメント(Dance Movements)』

などの楽曲を取り上げてきました。

『宇宙の音楽』は、イングランドのヨークシャー・ビルディング・ソサエティ・バンド(現ハモンズ・ソルテア・バンド)の委嘱により、ブラスバンドの曲として2004年に作曲されました。

吹奏楽版はのちにスパーク自身によって編曲されました。

吹奏楽版の界初演は日本

2005年6月3日に大阪・シンフォニーホールにて、山下一史指揮、大阪市音楽団による演奏で行われました。

ピタゴラスの理論に共鳴

ギリシャの哲学者・数学者ピタゴラスは、「太陽を中心とする天体は、人間の耳には聞こえない振動数の音によって調和が保たれている」と考え、「Music of the Spheres」(天球の音楽)と呼んでいました。

スパークはこの説に着想を得て、宇宙の創生から未来を音楽で表現しようと、この楽曲を作りました。

宇宙の音楽』、楽曲のポイントは?

『宇宙の音楽』はグレード6と、スパークの作品の中でも難易度が高い曲です。

演奏のボリュームも大きく、7楽章ある楽曲を通して演奏すると、約15分半~18分半ほどの長さがある大曲。

曲は7つの部分、「t=0」「ビッグバン」「孤独な惑星」「小惑星帯と流星群」「宇宙の音楽」「ハルモニア」「未知」に分かれていますが、切れ目なく演奏されます。

「t=0」は、宇宙が存在する前の無の状態=0を表現したパートです。

Wind Machineといくつかの打楽器、ハープによる風のような音に続いて、静かで憂いを感じるホルンのソロ

ソロが終わると大爆発が起こり、「ビッグバン」

強弱や拍子が激しく移り変わり、宇宙が拡がっていく様子が表現されます。

鍵盤が連符を刻む軽やかな部分を経て、壮大な美しいメロディーを奏で、ビッグバンは幕を閉じます。

「孤独な惑星」は、唯一生命が生きる星・地球を描いたパート。

ゆったりとした部分で、ソプラノサックスをはじめ、木管楽器のソロが物悲しくも美しいメロディーを奏でます。

「小惑星群と流星群」は打って変わって躍動感のあるパートです。

流星群はキラキラと瞬いて綺麗ですが、時に隕石となって地球を襲うこともあり、明るい部分や不穏な部分がめまぐるしく繰り広げられます。

6つの音が鐘のように鳴り響く短い楽章「宇宙の音楽」を経て、重厚なハーモニーとあたたかみのあるメロディーが美しい「ハルモニア」へ。

そしてクライマックスの「未知」

「宇宙の未来はさらなる発展か、破滅か」。速いテンポにのせて各楽器が激しい動きを見せ、すさまじいエネルギーを発しながら、曲はフィナーレへと駆け抜けます。

宇宙の音楽~YOUTUBEで聴ける音源~

『宇宙の音楽』は大人気の楽曲であるため、名演も多いです。

フルで聴くと20分弱と長いですが、ぜひYOUTUBEでいろいろな演奏を聴き比べてみてくださいね!

まずは、吹奏楽版としては世界初演であった、大阪市音楽団のライブ音源です。

そして、YouTubeの再生数は最多!一度は聴いておきたい、エネルギッシュな龍谷大学の演奏です。

全体通して素晴らしい名演ですが、「孤独な惑星」での各ソロの豊かな表現力に感動します。

次にコンクールでの名演です。

20分弱ある『宇宙の音楽』を自由曲で演奏すると、その半分をカットすることになります。

強豪校がどの部分をカットしてどの部分を採用しているのかも参考にできますね。

まず、『宇宙の音楽』で2度も全国金賞をとっている精華女子高校ははずせません。

こちらは2011年、第59回コンクールでの演奏です。

続いて、翌2012年に金賞をとった駒澤大学の演奏です。

宇宙の音楽の音源・CDはどこで手に入る?

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「宇宙の音楽/剣と王冠」

演奏:東京佼成ウインドオーケストラ 、 指揮:ダグラス・ボストック

2014年9月に行われた、東京佼成ウインドオーケストラ第120回定期演奏会のライブレコーディング。

イギリスにまつわる作曲家の名作を集めたプログラムです。

パーシー・グレインジャーの『リンカーンシャーの花束』『コロニアル・ソング』、エドワード・グレグソンの荘厳な『剣と王冠』など、プロの素晴らしい演奏で「英国の薫り」を堪能できる1枚です。

オオサカン・ライブ・コレクション 15 – 宇宙の音楽

フィルハーモニック・ウィンズ 大阪の、2013年9月23日に行われた第15回定期演奏会のライブ演奏です。

ヤン・ヴァンデルロースト『ポンテ・ロマーノ』
ヨハン・デ=メイ『エクストリーム・メイク・オーヴァー ~チャイコフスキーの主題による変容~』
フランコ・チェザリーニ 『青い水平線 作品23b』

など、日本の吹奏楽でも広く知られる、ヨーロッパを代表する作曲家たちの作品を集めたCDです。

宇宙の音楽の楽譜はどこで手に入る?

楽譜ネットで購入できます。『宇宙の音楽』は2000円以上の楽譜なので、送料無料になります!

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その他の吹奏楽譜面も楽譜ネットなら大抵みつかりますので、楽譜を探す際は見てみてくださいね。


 

宇宙という壮大なテーマがスパークによって見事に表現された、『宇宙の音楽』。

大曲・難曲ですが、その分やりがいのある楽曲ですので、ぜひ挑戦してみてくださいね。

 

参考URL

吹奏楽マガジンBANDPOWER「【作品解説】宇宙の音楽/フィリップ・スパーク」
http://www.bandpower.net/news/2006/02/01_spake/01.ht

ミュージックエイト「MUN8183 宇宙の音楽(フィリップ・スパーク)【Music of the Spheres】」https://www.music8.com/products/detail11325.php

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