吹奏楽の名曲シリーズ。
今回は、フィリップ・スパーク作曲の『ジュビリー序曲(Jubilee Overture)』をご紹介します。
『ジュビリー序曲』はどんな曲?
作品概要
タイトル:ジュビリー序曲(Jubilee Overture)
作曲家:フィリップ・スパーク(Philip Sparke)
演奏時間:約6分30秒
グレード:4~5(取扱出版社により異なる)
出版:ステューディオ・ミュージック(Studio Music)
ハル・レナード(Hal Leonard)
スパークの初期作品
フィリップ・スパークはイギリスの作曲家・指揮者で、吹奏楽作品やブラスバンド作品を数多く作曲しています。
現在の吹奏楽界には欠かせない存在で、日本でもたいへん人気があり、長く吹奏楽に携わっていれば一度は耳にする名前だと思います。
当ブログでも、これまでに『宇宙の音楽』、『ドラゴンの年』、『フィエスタ!』、『ダンス・ムーブメント』などたくさんのスパーク作品について記事を書いています。
今回紹介する『ジュビリー序曲』は、スパークの初期の作品であり、スパークの名を世に広めた一曲でもあります。
金管バンドのために書かれた曲
『ジュビリー序曲』はもともと金管バンドのために書かれた曲で、のちに吹奏楽版に編曲されたものです。
ブラスバンド版のタイトルは『ゴールデン・ジュビリー』。1983年にイギリスの名門ブラスバンド、GUSバンドの創立50周年を記念して作曲されました。
GUSバンドの演奏会「ゴールデン・ジュビリー」で初演されました。
ちなみに、「ゴールデン・ジュビリー」とは50周年の記念日を意味します。
『ジュビリー序曲』、曲の流れとポイントは?
楽曲は、ファンファーレ→主部A-B-C-A-B→ファンファーレ、という構成になっています。
ファンファーレの旋律は華やかかつ感動的。
主部は速いテンポで軽快に進んでいきます。
スパークの楽曲の特徴でもある複雑な変拍子が満載で、難易度は高いのですが、表情豊かな曲の魅力にもなっています。
冒頭、ティンパニのロールがクレッシェンドし、金管の華やかなファンファーレで曲が始まります。
序奏は木管のコラール風のメロディーと金管のファンファーレが掛け合いながら盛り上がっていきます。
最大の盛り上がりが奏されると、鋭いアクセントのあるブリッジを経て主部へ。
活き活きとした、スピード感のある音楽が進んでいきます。
木管が明るいメロディーを吹きます。金管とともに動くスネアがかっこいい。
ウッドブロックやタンバリンがアクセント的に使われています。
木管に合いの手を入れる、短いけれど印象的なオーボエのソロも。
曲の雰囲気はくるくると変わっていきます。
続いてホルンがソリでメロディーを吹きます。その後のシロフォン、目立ちます。
強弱が忙しく変わる部分を抜けると、ユーフォニアムが伸びやかにソリを吹きます。
ここからの悠々としたパートも素敵。
主部が繰り返されたあと、溜めに溜めて、再びファンファーレが奏され、最後は鮮やかに終わります。
『ジュビリー序曲』~YOUTUBEで聴ける音源~
近畿大学吹奏楽部
『ジュビリー序曲』は、レベルの高い演奏動画が多くて見ごたえ・聴きごたえがあります。
近畿大学吹奏楽部の演奏は、高い演奏技術、大編成の迫力、メリハリの効いた演奏が見事です。
ソロやソリ、目立つ楽器をサッと抜くカメラワークも嬉しいポイント。
WISH Wind Orchestra
WISH Wind Orchestraは、個々の演奏技術が高く、縦もものすごく揃っているので、
静かなシーンも雑音がなくてとてもきれいなんです。
この難しい曲を、これほどの完成度の高さで演奏できたら最高だなと思います。
『ジュビリー序曲』の音源・CDはどこで手に入る?
リフレクションズ スパーク×東京吹奏楽団
東京吹奏楽団の演奏で、スパーク氏の自作自演コンサートを収録したもの。
代表曲である『オリエント急行』や大曲『サヴァンナ・シンフォニー』に加え、委嘱曲『リフレクションズ~ある古い日本俗謡による~』、日本初演曲など、多彩なスパーク作品9曲を堪能できるCDです。
■収録曲
[1]ファンファーレ・フォー・トウキョウ(3’35)
《東京吹奏楽団創立50周年委嘱作品》
[2]オリエント急行(7’58)
交響曲第2番「サヴァンナ・シンフォニー」
[3]I. ヤマクロー岬、1773年2月12日(5’16)
[4]II. 綿折り機(7’24)
[5]III. 生まれ変わる街(8’11)
[6]ジュビリー序曲(6’20)
[7]リフレクションズ ~ある古い日本俗謡による~(9’00)
《東京吹奏楽団委嘱作品》世界初演
[8]ベートーヴェンの表敬 ~カノン「人生を楽しめ」による幻想曲~(6’54)
[9]ウィズ・クラウズ・ディセンディング ~聖歌「ヘルムズリー」による幻想曲~(6’16)
日本初演
[10]ウィークエンド・イン・ニューヨーク(7’33)
ボーナス トラック
[11]バンドワゴン(2’58)
[12]「威風堂々」第一番(5’36)
なにわ《オーケストラル》ウィンズ2012~10周年記念特別盤(2枚組)
プロのオーケストラ奏者が集まった吹奏楽団、なにわ《オーケストラル》ウィンズの2枚組CD。
この2012年の演奏会では、淀工の丸谷明夫先生と岡山学芸館高校の中川重則先生を客演指揮に迎えています。
C・スミスの『華麗なる舞曲』、『ルイ・ブルジョアの讃歌による変奏曲』、大編成版の福島弘和『百年祭』など聴きごたえ抜群。
初回限定版には、その年の課題曲全曲を演奏したボーナストラックも!(購入の際はよくご確認ください)
プロの奏者たちの本気の演奏、オススメです。
■収録曲
【Disc1】
1.ジュビリー序曲/スパーク (6:30)
2.イシターの凱旋/オリヴァドーティ(7:05)
3.狂詩曲「ノヴェナ」/スウェアリンジェン(6:13)
組曲「百年祭」/モリセイ
4.Ⅰ Maestoso(2:41)
5.II Moderately, with expression(3:43)
6.III Maestoso – Fast(3:01)
7.IV Bright march tempo(2:10)
小組曲/リード
8.I Intrada(2:17)
9.II Siciliana(1:38)
10.III Scherzo(1:27)
11.IV Gigue(1:54)
12.華麗なる舞曲/スミス(9:34)
【Disc2】
1.西部の人々/ワルターズ(5:25)
2.ラプソディック・エピソード/カーター(6:27)
3.アパラチアン序曲/バーンズ(7:35)
4.百年祭(NOW2012用 改訂版)/福島弘和(10:13)
5.ルイ・ブルジョアの讃歌による変奏曲/スミス(10:20)
【アンコール】
6.シン・レッド・ライン/アルフォード(3:21)
『ジュビリー序曲』の楽譜はどこで手に入る?
各出版社のほか、Amazonや楽天市場でも購入することができます。
スコアのみ、スコア+パート譜、金管バンド用とあるので、購入の際はご確認ください。
演奏会のはじまりを華やかな音楽で飾ってくれる『ジュビリー序曲』。
お客さんの心を掴む一曲、ぜひ演奏会のオープニング曲として演奏してみてください。
参考URL:
東京ブラスコンコード
第18回演奏会 曲目解説 ジュビリー序曲
http://web-tbc.com/concert/18th.html
サンシャイン・ウインド・オーケストラ
過去演奏会 曲目解説 ジュビリー序曲
https://sound.jp/yiwo/old.xhtm