吹奏楽ポップスの名曲シリーズ。
今回は、吹奏楽の人気曲で、高校野球の応援曲としても知られるラテンの名曲『エル・クンバンチェロ』をご紹介いたします。
吹奏楽曲『エル・クンバンチェロ』の原曲は?
『エル・クンバンチェロ』 (El Cumbanchero)はプエルトリコの作曲家、ラファエル・エルナンデス(Rafael Hernández Marín)の曲。
ラファエル・エルナンデスは1892年生まれで、第一次世界大戦の頃にはアメリカ、ノースカロライナ州でミュージシャンとして働いており、大戦後はニューヨークに居を構え、同郷プエルトリコ出身の作曲家ペドロ・フローレスらとトリオ・ボリンカーノ(Trio Borincano)を結成し、活動していました。
なお曲名の『エル・クンバンチェロ』は「太鼓を叩いてお祭り騒ぎをする人々」という意味だそうです。
『エル・クンバンチェロ』はどんな曲?
吹奏楽版の『エル・クンバンチェロ』は1995年のNew Sounds in Brass(ニュー・サウンズ・イン・ブラス)第23集で登場します。
編曲は、吹奏楽界のレジェンド岩井直溥さんです。
冒頭からラテン全開!ラテンパーカッションのソロから開始。
この冒頭にある意味の難所、掛け声が待ち受けます(笑)
「クンバチェロ!」「エル・クンバクンバチェロー!」と2回の掛け声が入りますが、ここを恥ずかしがったり、誰かに押し付けてやる気のない状態で中途半端にやると、スベること間違いナシなので、やらないか、思いっきりやるか、どちらかにしましょう(笑)
この掛け声が終わると、テンポアップして、トランペットを中心としたスピーディーな連符へ。
その後、ピッコロ、フルート、ファゴットにより、主題が奏でられ、その後メロディーは金管楽器へ受け渡されます。
繰り返しの際には、木管が合いの手をいれますが、ここの連符が意外と細かくて難しい。
シングルタンギングではギリギリの連符ですが、決まるととてもかっこいいです!
その後は、木管と金管の掛け合い。金管楽器はかなり音が高くなりますが、ここのポイントは一つ一つの音符ははっきり吹きたいのですが、短くなり過ぎないこと。
短すぎると息切れしているように聴こえてしまいます。
その後、メロディーはトロンボーンへ。ここはかなりの聴かせどころなので、スタンドプレーで豪快に吹きたいところですね!
トロンボーンのメロディーが終わると、ラテン曲ならではと言えるかもしれませが、ピッコロとフルートにソロが回ってきます。
終盤は、前半のメロディーを微妙に変奏しながら、パーカッションの盛り上げと共に、管楽器もパワー全開のフレーズが続き、盛大にフィナーレを迎えます。
ホルン(とサックス)には終盤に派手な咆哮がありますので、ここもバッチリ決めたいところですね。
野球応援でも有名な『エル・クンバンチェロ』~YOUTUBEで聴ける音源①~
次に、ネットで聴ける音源をご紹介します。
まずは、ニュー・サウンズ、東京佼成ウインドの演奏から。
次に、全国大会にも出場しているNEC玉川吹奏楽団の演奏。
指揮は編曲者の岩井直溥さん、そしてドラムはプロドラマーの阿野次男さん。
次に野球応援Ver。野球応援といえば、やはり習志野高校。
高速の『エル・クンバンチェロ』です。
原曲Ver『エル・クンバンチェロ』~YOUTUBEで聴ける音源②~
様々にアレンジがなされている曲のようなので、「原曲」という言い方が正しいかわかりませんが、ご紹介します。
元々は歌詞のついた曲のようで、トランペットは原曲でも非常に重要な役割を担っています。
『エル・クンバンチェロ』の音源・CDはどこで手に入る?
2012年に発売されたニュー・サウンズのスーパーベスト、ベスト吹奏楽100に収録されています。
『エル・クンバンチェロ』の楽譜はどこで手に入る?
各出版社のほか、Amazonや楽天市場でも購入することができます。
ということで、『エル・クンバンチェロ』をご紹介いたしました。
オープニングや、アンコールでやっても盛り上がる曲です。是非演奏してみてくださいね(・∀・)!
※『エル・クンバンチェロ』もランクイン!吹奏楽ポップスの名曲ランキングベスト10も是非ご覧ください(・∀・)!