今回は『ダイナミカ(Dynamica)』を紹介します。
作曲者はヤン・ヴァン・デル・ロースト(Jan Frans Joseph Van der Roost)。吹奏楽をやっている人なら、知らない人はいないでしょう。
人気曲を数々世に送り出しているヤン・ヴァン・デル・ローストですが、今回紹介する『ダイナミカ(Dynamica)』は比較的マイナーな曲とも言えます。
NEC玉川吹奏楽団の委嘱作品であり、日本発の曲でもあります。演奏会でやコンクールで耳にすることはあまりありませんが「隠れた名曲」としてご紹介したいと思います。
作曲者ヤン・ヴァン・デル・ロースト(Jan Frans Joseph Van der Roost)について
作曲者ヤン・ヴァン・デル・ロースト(Jan Frans Joseph Van der Roost)は吹奏楽を代表する作曲家と言えます。1956年ベルギー生まれ、2017年現在ご存命です。日本ではよく略して「ロースト」なんて呼ばれていたりもしますが、 Van der Roostが苗字なので、これは間違いだそうです。
日本でも非常に人気のある作曲家ですが、日本とのゆかりも深く、東京ミュージック&メディアアーツ尚美、名古屋芸術大学、洗足学園音楽大学の客員教授も務めたそうです。
同じベルギー出身で、これまた吹奏楽のヒットメーカー、ベルト・アッペルモントは、レメンス音楽院での彼の教え子だそうです。
挙げればきりがないですが、『ダイナミカ』の他にも
『カンタベリー・コラール (Canterbury Chorale) 』
『リクディム〜4つのイスラエル舞曲 (Rikudim -Four Israeli Folk Dances-) 』
『プスタ〜4つのジプシー舞曲 (PUSZTA -Four Gipsydances-) 』
『交響詩「スパルタクス」 (Spartacus -Symphonic Tone Poem-)』
『フラッシング・ウィンズ (Flashing Winds) 』
『祝典序曲「オリンピカ」 (Olympica) 』
『マーキュリー (Mercury)』
『アルセナール (Arsenal)』
などなど、たくさんの人気曲を生み出しています。
『ダイナミカ(Dynamica)』はどんな曲?
この曲は、ズバリ演奏会のオープニングに演奏したい、聴きたい曲です。
冒頭、金管楽器の華やかかつ重厚なファンファーレで幕を開けます。その後、ティンパニをきっかけに木管のゆったりとしたメロディーへ、それをホルンが受け継いでいきます。金管木管が合流し、メロディーを演奏した後、冒頭のファンファーレへ戻ります。
その後、場面が展開。打楽器のリズムをバックに、クラリネットをメインにリズミカルなフレーズが演奏されます。金管楽器も合流し、盛り上がりを見せた後、また冒頭のゆったりとしたメロディーに戻ります。
そして、またも場面展開。木管の指回しをメインにした新しいフレーズが登場します。曲の中で、様々な場面展開があり、色彩豊かであることもこの曲の大きな魅力です。
その後、冒頭のメロディーに戻り、その後再度ファンファーレを演奏したあとに華やかなフィナーレに突入します。何度も繰り返される冒頭のファンファーレは曲の終盤にも登場し、金管楽器には酷ですが、後半にへたることなく吹ききれるかが、この曲のポイントとも言えます。
隠れた名曲をネット音源で~YOUTUBEで聴ける音源~
演奏団体は不明ですが、プロの演奏と思われます。
『ダイナミカ(Dynamica)』の音源・CDはどこで手に入る?
NEC玉川吹奏楽団の演奏が、amazonと楽天で手に入ります。
『ダイナミカ(Dynamica)』の楽譜はどこで手に入る?
各出版社のほか、楽天市場でも購入することができます。
さて、そんなわけで、『ダイナミカ(Dynamica)』を紹介してきました。中々演奏会では見かけない曲ですので、演奏会のプログラムにあると、吹奏楽マニアを喜ばせる1曲かもしれません。是非演奏してみてくださいね。
※『ダイナミカ』もランクイン!吹奏楽名曲ランキングベスト10も是非ご覧ください(・∀・)!