「バレエ音楽『ガイーヌ』」~民族舞踊を集めたバレエ音楽を吹奏楽で~

「バレエ音楽『ガイーヌ』」~民族舞踊を集めたバレエ音楽を吹奏楽で~

吹奏楽の名曲シリーズ。

今回は、運動会の徒競走などでBGMとして流れる「剣の舞」が有名なバレエ音楽、

さまざまな民族舞踊から作られた、アラム・ハチャトゥリアン作曲の『ガイーヌ(Gayane)』をご紹介します。

「バレエ音楽『ガイーヌ』」はどうやって作られた?

作曲家アラム・ハチャトゥリアンについて

「バレエ音楽『ガイーヌ』」を作曲したのは、ソビエト連邦の作曲家、アラム・イリイチ・ハチャトゥリアン(aram ilich khachaturian)です。

吹奏楽の作品では『スパルタクス』の作曲家としても有名ですね。

ハチャトゥリアンの生まれたグルジアの首都トリビシは「歌う町」と呼ばれ、町中に音楽が溢れていました。

ハチャトゥリアンは幼い頃からそれらの音楽ーアルメニアの民謡や民族音楽、舞踊などーに囲まれて育ち、それが彼の生み出した作品にも大きな影響を与えています。

『ガイーヌ』のストーリーは?

『ガイーヌ』は、1939年に上演されたバレエ「幸福」に手を入れて作られた作品です。

1942年にロシアのペルミで初演されましたが、1957年にモスクワで初演された時には、台本と音楽が改定されました。

原典版の「ガイーヌ」はこんなお話です。

集団農場で真面目に働く主人公ガイーヌ。しかし、夫のギコは密輸入者とつながる悪人でした。

夫の悪事を知ったガイーヌは自首を促しますが、怒ったギコはガイーヌを部屋に閉じ込めてしまいます。

密輸入者たちと山へ逃げてきたギコは、居合わせたガイーヌの兄アルメンに道を尋ねます。

怪しく思ったアルメンが国境警備隊の隊長カルサコフを呼び、密輸入者たちは捕まります。

一人逃げ戻ってきたギコは、綿花倉庫に火をつけ逃亡しようとしますが、ガイーヌに見つかります。

子供を人質にし、さらにガイーヌを短剣で刺し重傷を負わせるギコ。

そこにカルサコフが現れ、ギコを捕まえます。

カルサコフに介抱されて回復したガイーヌは、カルサコフと結婚することになりました。

兄や友人たちと合同の結婚式をあげ、ハッピーエンドで舞台は幕をとじます。

「バレエ音楽『ガイーヌ』」はどんな楽曲?

バレエ「ガイーヌ」初演の翌年、ハチャトゥリアンは、演奏会用に管弦楽曲として組曲『ガイーヌ』を編曲しました

21曲が3つに分けて編まれています。

吹奏楽アレンジはいろいろな人によって編曲されていて、使われている楽曲も様々。

よく使われている楽曲を挙げてみます。

・前奏曲(序奏、導入部)
トランペットが鳴り響く、華々しい序奏。

・バラの少女(乙女、娘)たちの踊り
木管のメロディーが可愛らしい、軽やかな楽曲。

・ヌーネの踊り(バリエーション)
軽快で、民族舞踊色を感じる旋律。

・子守唄
ガイーヌが子供たちを寝かしつける時に流れる楽曲。
物悲しいような旋律。

・アイシャの目覚めと踊り
幻想的、妖艶なイメージの楽曲。

・友情の踊り
壮大な印象の曲調。木管の長い上昇音階から始まる。

・レスギンカ
疾走感のあるレスギン族の民族舞踊。
コンクールでもよく演奏される。

・剣の舞
剣を持ったクルド人たちの出陣の踊り。
運動会のBGMでも定番の曲で、鋭いシロフォンのメロディーが印象的。

・収穫祭
祭りの名にふさわしく、明るく輝かしい曲調。

演奏会のプログラムだけでなく、吹奏楽コンクールの自由曲としても非常に多く演奏されています。

「バレエ音楽『ガイーヌ』」~YOUTUBEで聴ける音源~

現在、「ガイーヌ」で検索するとトップに出てくる動画です。

中央大学音楽研究会吹奏楽部による、1987年(第35回)コンクール全国大会で金賞をとった演奏。

楽曲は、導入部、ヌーネの踊り、バラの少女たちの踊り、レスギンカの組み合わせです。

今ではその編曲がいろいろな団体で使われている林紀人氏が指揮を振っています。

4曲ともレベルが高いのですが、レスギンカの勢いある演奏がかっこいい!

コメントでも多数言及されていますが、スネアのリムショットの迫力がものすごいです。

こちらも全国大会で金賞をとった、第53回(2005年)北海道代表の東海大学付属第四高等学校の演奏です。

前奏曲、友情の踊り、アイシャの孤独、剣の舞、収穫祭の組み合わせで、編曲は中原達彦氏のもの。

アイシャの孤独から剣の舞への切り替えが見事。収穫祭も伸びやかで気持ちの良い演奏です。

「バレエ音楽『ガイーヌ』」の音源・CDはどこで手に入る?

創価学会関西吹奏楽団結成50周年記念「ガイーヌ」(特典DVD付)

実力派バンドの創価学会関西吹奏楽団の、結成50周年を記念したCD。

第34回(2011年)~第41回(2018年)の定期演奏会で演奏された曲の中から、選りすぐりの9曲を集めたものです。

『ガイーヌ』からは 序奏 、レスギンカ、剣の舞、収穫祭の4曲が演奏されます。

『ガイーヌ』の他には、『エル・カミーノ・レアル』(アルフレッド・リード)や『ニライカナイの海から』(真島俊夫)などの楽曲が収録されています。

演奏会ごとの客演指揮も豪華で、34回の『懐想譜』(保科洋)は、作曲者の保科洋氏が指揮。

特典DVDには、吹奏楽コンクールでの名演の映像も収録されています。

キングレコード
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東京佼成ウィンドオーケストラ「ガイーヌ/ロシア音楽名曲集」

2009年に発売され、現在は廃版となっている東京佼成のCD。1993年に録音されたものだそうです。

収録されているのは、踊りをテーマにした以下の4作品。

・歌劇「ルスランとリュドミーラ」第4幕:東洋の踊り~トルコの踊り|アラビアの踊り|レスギンカ
・歌劇「イーゴリ公」~ダッタン人の踊りより
・組曲「道化師」
・バレエ組曲「ガイーヌ」

『ガイーヌ』からは、剣の舞、子守唄、バラの乙女達の踊り、ガイーヌのアダージョ、レスギンカの5曲が演奏されています。

「バレエ音楽『ガイーヌ』」の楽譜はどこで手に入る?

林紀人氏、淀彰氏、藤田玄播氏などが編曲した楽譜は、こちらのサイトでレンタルが可能です。

編曲者によって使っている楽曲も違うので、レンタルの際には気をつけて確認してみてください。

Wind Gallery
http://www.wind-gallery.co.jp/bandmusic.html

このブログでおすすめしている楽譜販売サイト、楽譜ネットでは、ジョセ・シンス編曲の楽譜が購入できます。

「バレエ音楽『ガイーヌ』」は2000円以上の楽譜なので、送料無料になります!

>>楽譜ネットで「バレエ音楽『ガイーヌ』」の楽譜を見てみる

楽譜ネットでは、その他の楽曲も多数取り揃えられていますので、楽譜を探す際は見てみてくださいね。

 

いろいろな編曲で演奏したくなる『ガイーヌ』。

楽曲ごとに雰囲気も全く違って、いろいろな表情を見せてくれる魅力たっぷりのこの組曲を、ぜひたくさん演奏してほしいです!

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