本日は、『アルメニアン・ダンス パート1(Armenian Dances Part.1)』を紹介します。
作曲者はアルフレッド・リード(Alfred Reed)。バーンズやスパークと並び、吹奏楽の超有名作曲家の一人、そして、『アルメニアン・ダンス パート1』は彼の代表作であり、「吹奏楽を代表する名曲」と言っても過言ではないでしょう。
作曲者アルフレッド・リード(Alfred Reed)について
前述の通り、アルフレッド・リード(Alfred Reed)は吹奏楽界では超有名人です。
1921年アメリカ、ニューヨーク生まれ、2005年に惜しまれつつもこの世を去っています。
リード本人は、10歳のころからトランペットを演奏しており、陸軍航空隊バンドで副指揮者、ディレクターを務めた後、名門ジュリアード音楽院に進み作曲を学びます。
その後、音楽番組の制作、ベイラー大学オーケストラの指揮者やマイアミ大学音楽学校の教授を歴任します。
日本では『音楽祭のプレリュード』が全日本吹奏楽コンクール課題曲になったことが有名になるきっかけだったようです。
洗足学園音楽大学客員教授を務めたり、天理高校の委嘱で『春のよろこび』を作曲したり、日本の吹奏楽とも非常にゆかりの深い人物です。
彼の作品は枚挙に暇がありませんが
『吹奏楽のための第1組曲』
『「ハムレット」への音楽』
『オセロ 』
『エル・カミーノ・レアル 』
『序曲「春の猟犬」』
『法華経からの三つの啓示』
『ヴィヴァ・ムジカ!』
などなど、多くの楽曲が愛されています。
『アルメニアン・ダンス パート1』はどんな曲?
この曲は、演奏会はもちろん、最近では少なくはなってきましたが、吹奏楽コンクールでも多く演奏されてきました。
「パート1」とついている通り、実は「パート2」もあるのですが、有名なのは圧倒的にこの「パート1」です。
アルメニアの民謡を、題材として作曲され、「パート1」は5つのアルメニア民謡が連続して演奏されます。
ゆったりとした場面、迫力ある場面、スピード感あふれる場面など、色彩に満ち溢れた曲で、吹奏楽の様々な魅力を余すところなく表現してくれる曲です。
1曲目:Tzirani Tzar『杏の木』
冒頭、有名すぎる「パパパーン」で開始。笑
特にコンクールでは、この3音が揃うかどうか、冒頭にして最も緊張するポイントです。
ちなみにこの冒頭のファンファーレは原曲とほぼ同じだそうです。
木管のメロディーパートには細かい運指があり、難関ポイントの一つです。後半にはオーボエの哀愁に満ちたソロが奏でられます。
2曲目:『ヤマウズラの歌』
ヤマウズラが歩きまわる様子を、クラリネット、フルート、オーボエがかわいらしく奏でます。
スラーの切りの表現は演奏団体によって特徴があり、個人的にはいつも楽しみに聴いているポイントです。
コルネットソロ、オーボエソロを経て、金管楽器が合流、最後にホルンソロが締めます。このホルンソロは音域が高く、かなり目立つソロのため、アマチュアには中々の難関ポイントです。
3曲目:『おーい、僕のナザン』
原曲は、ある若者の男性が、ナザンという名の恋人のために歌う様子を表した曲だそうです。5/8拍子が特徴の曲ですが、原曲は6/8だったとのこと。
パーカッションのリズムで始まり、アルトサックスソロ、オーボエソロが続きます。
その後クラリネットにメロディーが移り、金管楽器が合流します。最後はまたクラリネット、フルート、ファゴットがメロディーを追いかけるように吹き、静かに曲が終わります。
4曲目: 『アラギャズ山』
ここまでの曲調と一転、ゆっくりと雄大な音楽が奏でられます。ユーフォニウムとトランペットのメロディーではじまり、木管楽器が加わります。
ハーモニーと表現、その両方でバンドの実力を存分に見せつけられる部分でもあり、『アルメニアン・ダンス パート1』の聴かせどころの一つと言えます。曲の最後はクラリネット2本のきれいなハモり、そして5曲目冒頭で起きる変化を予感させます。
5曲目: 『行け、行け』
原曲題名は『Gna, Gna』つまりGO!GO!です。笑
スピード感があり、快活さに満ちた音楽です。冒頭のクラリネット全員での連符は、難関ポイントですがバシッと決めたいところ。
サックス、オーボエ、クラリネットを中心に陽気なメロディーが奏でられます。曲の中ほどでは、1stクラリネットとフルートに高速かつ難しい運指が訪れます。
その後、金管も加わり、怒涛の追い込み(笑)スピーディーかつ華やかなフィナーレを迎えます。
コンクールでは、強豪団体がこの楽章を指定テンポよりもはるかに高速で演奏することもあり、この曲を聴く楽しみのひとつです。
あのN響が演奏している!?~YOUTUBEで聴ける音源~
ネット上でも様々な音源がありますが、一番にオススメしたいのは、日本No.1オーケストラでもあるNHK交響楽団の吹奏楽編成による演奏。日本のトップ奏者たちによる演奏は圧巻です。
そして、この曲を語るのに、アマチュア演奏で絶対に外せないのが、神奈川県立野庭高校による演奏。TBS日曜劇場『仰げば尊し』のモデルとなった、吹奏楽のレジェンド高校です。
後の『アルメニアン・ダンス パート1』の演奏の一つの手本となった伝説の名演です。
『アルメニアン・ダンス パート1』の音源・CDはどこで手に入る?
メジャー曲だけあって、シエナ・ウインド、東京佼成ウインドのCDが手に入ります。
そして、オススメは前述の神奈川県立野庭高校のCD。こちらに『アルメニアン・ダンス パート1』が収録されています!
なお、amazonプライムで1曲購入も可能!大阪市民吹奏楽団の演奏なのは嬉しいですね。
『アルメニアン・ダンス パート1』の楽譜はどこで手に入る?
ミュージックエイトなどの出版社のほか、楽天市場でも購入することができます。
そんなわけで、『アルメニアン・ダンス パート1』を紹介してきました。
吹奏楽を長年やっているけど、演奏したことがない!なんて方は、一生のうちに必ず一度は演奏されることをオススメします!!
※『アルメニアン・ダンス パート1』もランクイン!吹奏楽名曲ランキングベスト10も是非ご覧ください(・∀・)!