高校野球の応援歌に、ラテン系の曲が増えていますね。
今回は「アゲアゲホイホイ」の掛け声でも知られる『サンバ・デ・ジャネイロ(Samba De Janeiro)』について紹介します。
『サンバ・デ・ジャネイロ』はどんな曲?
ラテンのノリの良いメロディーとリズムで、高校野球の応援歌だけでなく様々な日本のスポーツシーンを盛り上げ、さらにはCMやゲームなどにも使用されている『サンバ・デ・ジャネイロ』。
もちろん、吹奏楽のポップス曲としてもお馴染みです。
原曲『サンバ・デ・ジャネイロ』はドイツのグループ、ベリーニ(Belini)が1997年にリリースしたダンスミュージック。
表題曲『サンバ・デ・ジャネイロ』の名前を冠したこのデビューシングルは世界的に大ヒットしました。
サンバの楽曲がドイツ発祥とは意外な感じもしますが、ベリーニ自体がラテン・ハウスをジャンルとしたテクノグループだったそう。
そして、この曲にはさらに元となる曲があります。
それがブラジルのパーカッショニスト、アイアート・モレイラ(Airto Moreira)の『Tombo in 7/4』という曲。
この曲が収録されたアルバム「Fingers」は、1973年に発売されたものということで、歴史を感じますね。
『サンバ・デ・ジャネイロ』はポルトガル語で「1月のサンバ」という意味。
(ブラジルの公用語はポルトガル語)
『サンバ・デ・ジャネイロ』の高校野球応援での歴史
『サンバ・デ・ジャネイロ』自体はかなり前から高校野球応援の舞台で演奏されていました。
「アゲアゲホイホイ」の掛け声が使われ出したのはごく最近。
報徳学園(兵庫県西宮市)が考案したもので、2014年夏の大会で披露したのが始まりです。
翌年の2015年夏、兵庫地区大会の準々決勝で敗退してしまった報徳学園。
対戦相手だった明石商業高校に、「自分たちの応援を使ってほしい」と、「アゲアゲホイホイ」の応援を託しました。
明石工業もその年は兵庫大会の決勝で敗れてしまったものの、翌2016年春大会で選抜ベスト8入りし、甲子園の舞台で「アゲアゲホイホイ」を初披露。
その応援席の盛り上げを見た他校が自分たちの学校にも応援曲として取り入れた結果、「アゲアゲホイホイ」の採用校は2016年夏の2校から、2017年夏には24校と一気に増加し、爆発的な大ブームとなりました。
『サンバ・デ・ジャネイロ』の高校野球応援での演奏(テンポ、シーン、替え歌など)
まず、2018年夏の報徳学園の演奏動画。
甲子園の舞台で、元祖「アゲアゲホイホイ」を初披露しました。
一方、「アゲアゲホイホイ」の掛け声を使わない智弁和歌山の正統派『サンバ・デ・ジャネイロ』。
テンポを変えて演奏する高校も。
掛け声で客席全体を巻き込んで盛り上げるなら、テンポはそこまで速くなくても良さそう。
上の報徳学園の動画では大体♩=145くらいです。
北海高校はオープニングを厳かに♩=50くらいのテンポで始めて、その後♩=150くらいまで一気にテンポアップ。
演奏シーンは、主にチャンステーマとして使っている高校が多いようです。
「アゲアゲホイホイ」の掛け声(歌詞)
ハイヤハイヤハイ! (ハイヤハイヤハイ!)
アゲアゲホイホイ! (アゲアゲホイホイ!)
もっともっとー! (もーっともっともっと!)
こちらは報徳学園の掛け声を参考にしましたが、最初の「ハイヤハイヤハイ!」の部分が、「ハイヤハイヤー!」だったり「えっさえっさー!」だったりと、学校によっていろいろアレンジされていますね。
高校野球応援用『サンバ・デ・ジャネイロ』の音源・CDはどこで手に入る?
Amazonで購入することができます。
高校野球応援で人気の吹奏楽曲を集めた「ブラバン!甲子園」シリーズ。
『ブラバン!甲子園Ⅴ』は、二つ結びにしたチアガールの女の子のジャケットが目印です。
35曲目の「サンバ・デ・ジャネイロ」には「アゲアゲ・ホイホイ」の掛け声も入っています!
王道曲の『ルパン三世のテーマ ’78』『エル・クンバンチェロ 』『アフリカン・シンフォニー』や、流行のJ-POPである星野源『恋』、SEKAI NO OWARI 『RPG』、RADWIMPS『全然前世』などが収録されており、オススメです。
こちらはピンクの鉢巻きをしめた応援団長がジャケットの『ブラバン!甲子園Ⅱ』。
こちらにはオーソドックスな『サンバ・デ・ジャネイロ』が収録されています。
こちらも前出の3つの王道曲は網羅しているほか、『タッチ』『キューティーハニー』『鉄腕アトム』『残酷な天使のテーゼ』などが入っているので、アニメ曲をたくさん聴きたい方にお勧めします。
高校野球応援用『サンバ・デ・ジャネイロ』の楽譜はどこで手に入る?
各出版社のほか、Amazonや楽天市場でも購入することができます。
「ブラバン甲子園5-4」の楽譜には、「サンバ・デ・ジャネイロ」のほか、「サウスポー」「ファンファーレ(天理)」「SGラッシュ優勝戦BGM(CHIBAチャンステーマ Version)」といった楽曲が載っています。
まだまだ高校野球での応援曲としてブームが続きそうな『サンバ・デ・ジャネイロ』。
来年の甲子園でも、地鳴りのような「アゲアゲホイホイ」が聴けるかどうか、今から楽しみです!
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参考URL
・報徳「アゲアゲホイホイ本物みせる」 発案者「ついに」(朝日新聞DEGITAL)
https://www.asahi.com/articles/ASL8361Z4L83PIHB02D.html
・梅津有希子と安住紳一郎 高校野球ブラバン応援2017年最新トレンドを語る
https://miyearnzzlabo.com/archives/44392
・BELINI「SAMBA DE JANEIRO」
https://ameblo.jp/daddyplaystheashtray/entry-11877735817.html