近年の高校野球・甲子園の応援では、プロ野球の応援曲も使用されるようになってきました。
好きなプロ野球チームの応援で普段から慣れ親しんでいる曲が、自分たちの晴れ舞台で流れる…選手も燃えること間違いなしですよね。
今回は、そんなプロ野球応援曲の中でも断トツの人気!千葉ロッテマリーンズのチャンステーマ『モンキーターン』について紹介します。
『モンキーターン』はどんな曲?
『モンキーターン』の原曲について
「モンキーターン」の原曲は、パチスロ機「モンキーターン」で流れる「SG RUSH優勝戦」という曲。
週刊少年サンデーにて、1996年から2005年まで連載されていた「モンキーターン」という競艇(ボートレース)漫画のタイアップ機です。
Ⅱ、Ⅲとシリーズ化されるほどの人気機種だったとか。
「モンキーターン」という言葉も競艇の用語で、ボートの上に立ちながらターンするという旋回法の1つ。
プロ野球でも甲子園でもすっかりお馴染みのこの曲が、なんとパチスロ発祥とは、ちょっと驚きですよね。
競艇にゆかりのある曲が野球に使われているのも面白いです。
千葉ロッテマリーンズのチャンステーマ
プロ野球チームである千葉ロッテマリーンズは、2011年から「SG RUSH 優勝戦」のBGMを「チャンステーマ3」として使い始めました。
千葉ロッテは応援歌の種類が多く、原曲がパチスロの応援歌も複数あります。
そんなロッテの応援曲が近年、高校野球でもどんどん取り上げられてきています。
2018年に放送された「アメトーーク!高校野球大大大大大好き芸人SP」では2017年の甲子園応援歌ランキングトップ20が発表されていましたが、「SG RUSH 優勝戦」以外にも、ロッテの応援歌が2曲入っていることが紹介されました(「Bring On Nutty Stomper Fun」「Skinhead Running」)。
『モンキーターン』の高校野球応援での歴史
千葉ロッテがチャンステーマとして採用した「SG RUSH 優勝戦」は、次第に高校野球にも広まり、原作マンガの名前をとって「モンキーターン」と呼ばれ、多くの高校で演奏されるようになりました。
2016年頃から演奏校が増え、2017年夏の甲子園では16校、2019年では18校が採用するブームになっています。
認知度アップに貢献したのは、千葉ロッテの応援歌をいち早くとりいれていた東邦高校のようです。
低音が鳴り響く、スピード感のある演奏ですね!
2014年夏大会では、東邦対日南学園の試合で両校がロッテの応援を多用していたそう。
2年後の2016年夏大会2回戦で、対八戸学院光星の試合にて10x―9で逆転勝利した東邦高校ですが、その裏では「モンキーターン」をはじめとしたロッテの応援曲が演奏されていました。
また、日本一といわれるブラスバンドを抱える習志野高校もまた、2016年に「モンキーターン」を導入し、圧倒的な演奏でインパクトを与えました。
千葉県にある習志野高校は、ロッテと地元が同じであることも手伝ってか、今では高校野球ファンの間でも「モンキーターン=習志野」というイメージが定着しているような気がします。
『モンキーターン』の高校野球応援での演奏(テンポ、シーン、替え歌など)
掛け声は、千葉ロッテのチャンステーマをそのまま使っているチームが多いと思われます。
【演奏】 レッツゴー! 【演奏】 ○○(選手名)!
オーオーオーオーオオオオオー オーオーオーオーオー
燃え上がれ 燃え上がれ 勝利をつかみとれ
【演奏】 ○○(選手名)! 【演奏】 攻めろ今こそ
野球応援用『モンキーターン』の音源・CDはどこで手に入る?
UNIVERSAL MUSIC JAPANの販売する「ブラバン!甲子園」シリーズ。
2017年7月に発売された『ブラバン!甲子園Ⅴ』に「SGラッシュ優勝戦」が収録されています。
王道の「アフリカン・シンフォニー」やアゲアゲホイホイver.の「サンバ・デ・ジャネイロ」、「宇宙戦艦ヤマト」や「ルパン三世のテーマ’78」などのアニメ曲、星野源「恋」やSEKAI NO OWAEI「RPG」など最近のJ-POP、さらには「モンスターストライク」メインテーマなど、幅広い応援曲が収録されているCD。
上述した千葉ロッテの人気応援歌「Bring On Nutty Stomper Fun」「Skinhead Running」の2曲も入っています。
高校野球ブラバン応援研究家の梅津有希子さんという、高校野球・甲子園の応援曲に非常に造詣の深い方が監修をされていて、選曲からアレンジ、掛け声に至るまでこだわって作られている、高校野球応援ファンなら必聴の1枚です。
高校野球応援用『モンキーターン』の楽譜はどこで手に入る?
各出版社のほか、Amazonや楽天市場でも購入することができます。
「ブラバン!甲子園 番外編 9/千葉ロッテマリーンズ編」という商品名で、『モンキーターン』のほかに、上述の「Bring on Nutty Stomper fun」「SKINHEAD RUNNIN‘」など7曲が収載されています。
甲子園ではこれからもプロ野球応援歌を使った応援がますます増えそうな予感。
次回の甲子園では、何校の迫力ある『モンキーターン』の応援が聴けるでしょうか?!
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参考URL:
甲子園の応援曲に「異変」 10年前のあの人気曲がない
https://www.asahi.com/articles/ASL846GCJL84PIHB01Y.html
梅津有希子と安住紳一郎 高校野球ブラバン応援2017年最新トレンドを語る
https://miyearnzzlabo.com/archives/44392
読売新聞オンライン ー 甲子園でよく聞く「モンキーターン」、名曲をパチスロからアルプスに持ち込んだのは「カリスマ」
https://www.yomiuri.co.jp/sports/koshien/summer/20220815-OYT1T50041/