吹奏楽の名曲、人気曲紹介、吹奏楽コンクール課題曲編。今回は吹奏楽のための「風之舞」 をご紹介します。
吹奏楽のための「風之舞」はいつの課題曲?
吹奏楽のための「風の舞」は歴代課題曲でも屈指の人気を誇る曲で、様々なところで話題にあがる名曲です。
作曲者は福田洋介(Yosuke Fukuda)、平成16年度(2004年) 第52回 全日本吹奏楽コンクールの課題曲Ⅰ、この年の朝日作曲賞受賞曲です。
この年の、その他の課題曲は、
Ⅱ エアーズ(田嶋勉)
Ⅲ 祈りの旅(北爪道夫)
Ⅳ 鳥たちの神話(藤井 修)
Ⅴ サード(田渕浩二)
というラインナップ。
このブログでもご紹介している『エアーズ』も含め、人気曲の多い、課題曲の当たり年と言えると思います。
作曲者の福田洋介さんですが、本ブログでも取り上げさせていただいている2012年の課題曲Ⅰ『さくらのうた』でも有名です。
この2曲からもわかる通り、福田洋介さんは「日本のオリジナル」をテーマに曲作りを行っているそうです。中でも”Hokusai Impressions”つまり、江戸の浮世絵師葛飾北斎をテーマにされているそうです。
吹奏楽のための「風之舞」はどんな曲?
この曲のテーマは、北斎と同じ浮世絵師である、東洲斎写楽の「歌舞伎絵」や「粋」の世界を、吹奏楽で創りたいという想いが元になっており、「架空の歌舞伎舞台」がテーマとなっています。
この曲の前半、大事になるのはリズム&アーティキュレーション。
音の長さや、切り、スラー終わりのニュアンスは色々と解釈があっていいと思いますし、それによってバンドの個性、色彩がでるのがこの曲の良さだと思いますが、そのニュアンスを統一することは大事だと思います。
特に木管と金管のそれぞれの音の「切り」のニュアンスを合わせるのは難しいですが、意識したいですね。
また、これはどんな曲にも言えることではありますが、メロディーパートよりも、リズムパートのダイナミクス変化が、演奏全体のスケール感のポイントになると思います。
前半部が終わると、一転横に流れる綺麗なメロディーを経て、またリズムが肝となる中間部へ。
ここでも、リズムを担当するチューバを中心とした最低音パートの音の形、長さといったニュアンスにこだわりたいところ。
中間部が終わると、前半部の再現、展開をもって、盛大に終曲を迎えます。
色彩豊かな名演。柏高校の吹奏楽のための「風之舞」~YOUTUBEで聴ける音源~
吹奏楽コンクール全国大会でも多く演奏された、吹奏楽のための「風之舞」ですが、まずは、吹奏楽の強豪校の代表格とも言える、柏高校の演奏をご紹介します。
この曲は、リズム、アーティキュレーション、ダイナミクス、メロディーの歌い等々、吹奏楽に必要な様々な要素が多く込められている上に、曲の解釈次第で、バンドの個性が強く出る、コンクール課題曲としても理想的な曲だと思っています。
柏高校の演奏は、各場面の表情の変化はもちろんですが、何より素晴らしいと感じるのがダイナミクスの変化。
思わず鳥肌が立ってしまう、曲調に合わせたダイナミクス変化に注目です。
次に、同じく吹奏楽の強豪校、淀川工業高校の演奏。
TV番組「笑ってコラえて 吹奏楽の旅」で、淀工が吹奏楽のための「風之舞」を演奏するシーンが放送されたため、風の舞=淀工のイメージが強い方も多いでしょう。
最後に、通常の参考音源の演奏もご紹介しておきます。
参考演奏ですので、楽譜通りクセのない演奏です。
これを聴いた後に、柏高校の演奏や淀工の団体の演奏を聴くと、いかに自由度の高い曲か、というのが実感できて面白いです。
吹奏楽のための「風之舞」の音源・CDはどこで手に入る?
東京佼成ウインドオーケストラの参考演奏CDが手に入ります。02年~04年の課題曲が収録されていますが、
02年:『吹奏楽のためのラメント』
02年:『追想~ある遠い日の~』
03年:マーチ「ベスト・フレンド」
04年:『エアーズ』
などが、この年代で言うと人気曲と言えるでしょうか。
また、柏高校、淀工、天理の演奏等は、amazonでダウンロード可能です。
吹奏楽のための「風之舞」の楽譜はどこで手に入る?
各出版社のほか、Amazonや楽天市場でも購入することができます。
ということで吹奏楽の「風之舞」をご紹介いたしました。
和をテーマにしたプログラムを組む際などには是非入れたい名曲です。
是非演奏してみてくださいね(・∀・)!
※歴代課題曲ランキングベスト10も是非ご覧ください(・∀・)!
他の曲verで作ってくれるとありがたい
他の曲verで作ってくれるとありがたい パーカッションについても書いてくれると嬉しいです。ホルンならつまようじをいれるようになど分かりやすい例えをかいてほしいです
パーカッションについても書いてくれると嬉しいです。ホルンならつまようじをいれるようになど分かりやすい例えをかいてほしいです