管理人の吹奏楽演奏会の感想を記していく鑑賞記。
今回は2018年2月16日東京オペラシティでの、「課題曲コンサート2018~往年の名曲とともに~」 by東京佼成ウインドオーケストラです。
指揮は、東京佼成ウインドの正指揮者、大井剛史さん。
「課題曲コンサート2018~往年の名曲とともに~」のプログラムは?
この演奏会の名前は「課題曲コンサート2018」。
2018年の課題曲の参考演奏を担当している東京佼成ウインドオーケストラによる、今年2018年の課題曲全曲の演奏が目玉。
しかもそれに加えて、歴代の課題曲の名曲の数々がプログラムに!!
祝典行進曲/團伊玖磨
2018年度 全日本吹奏楽コンクール課題曲(全曲)
Ⅰ 古き森の戦記/塩見康史(第28回朝日作曲賞)
Ⅱ マーチ・ワンダフル・ヴォヤージュ/一ノ瀬季生
Ⅲ 吹奏楽のための「ワルツ」/高 昌帥
Ⅳ コンサート・マーチ「虹色の未来へ」/郷間幹男
Ⅴ エレウシスの祭儀/咲間貴裕(第10回全日本吹奏楽連盟作曲コンクール第1位)
~こころに残る課題曲セレクション~
さくらのうた/福田洋介(2012年度)
吹奏楽のための「風之舞」/福田洋介(2004年度)
「五月の風」/真島俊夫(1997年度)
吹奏楽のための交響詩「波の見える風景」/真島俊夫(1985年度)
「ディスコ・キッド」/東海林修(1977年度)
「吹奏楽のための小狂詩曲」/大栗裕(1966年度)
二部の歴代課題曲のセレクションが素晴らしすぎる!!
心躍らせながら会場へ・・・
2018年吹奏楽コンクール課題曲、全曲を初の生演奏で!
2018年吹奏楽コンクール課題曲、全曲が演奏されるのはおそらく初。
私自身、生で2018年の課題曲の演奏を聴くのは初めてでした。
個人的に特に印象に残ったのが、
Ⅱ マーチ・ワンダフル・ヴォヤージュ/一ノ瀬季生
Ⅲ 吹奏楽のための「ワルツ」/高 昌帥
この2曲。
Ⅱはキャッチーなメロディーで楽しい曲ですが、ところどころ変わったリズムも多く、マーチとしては中々手ごわい、減点ポイントも多い課題曲だと感じました。
またⅢは、なんと課題曲ワルツ。
木管楽器の実力と共に、金管楽器の音色や丁寧なアタック、が試される譜ヅラ以上に難しい曲と感じました。
選ぶ団体が少なそうな気がしますが、個人的には習志野高校に是非演奏してもらいたいなあ、と感じる曲でした(笑)
また、指揮も一つ振りしなければならないワルツで、かつテンポも何度も変わるため、指揮者の「音楽づくり」だけでなく「指揮そのものの力量」も非常に重要になりそうです。
2018年吹奏楽コンクール課題曲の豆知識
この演奏会は指揮者の大井剛史さんが、曲の合間にご自身でMCを挟み解説していくスタイル。
これが、めちゃくちゃよかった(笑)
吹奏楽ファンのツボを押さえた軽妙なトークはさすがでした。
そのトークの中から、2018年吹奏楽コンクール課題曲の豆知識を抜粋!笑
Ⅰ 古き森の戦記/塩見康史(第28回朝日作曲賞)
⇒曲名に「戦」がつく課題曲は、2011年V「薔薇戦争」より 戦場にて、以来課題曲史上2曲目!
⇒作曲者の塩見さんは経営コンサルタントで、アマオケの名門ワセオケ(早稲田大学交響楽団 )の出身。
(作曲者の塩見さんはこのコンサートにご来場!)
Ⅱ マーチ・ワンダフル・ヴォヤージュ/一ノ瀬季生
⇒作曲家一ノ瀬さんは、大阪の人形劇団、「人形劇団クラルテ」の音楽監督
⇒「子供を喜ばせたい」という想いが譜面の随所に感じられる。
Ⅲ 吹奏楽のための「ワルツ」/高 昌帥
⇒2018年の委嘱課題曲。テンポが目まぐるしく変わり、指揮者泣かせの曲
(作曲者の高さんはこのコンサートにご来場、舞台上で大井さんとトーク)
Ⅳ コンサート・マーチ「虹色の未来へ」/郷間幹男
⇒作曲家郷間さんは、ウインズスコアの社長さん。学生音楽を知り尽くした方ならではの配慮が随所に!
⇒郷間さんはホルンとユーフォニアムが大好きで、その2つの楽器の譜面はおいしいところがたくさん!
(作曲者の郷間さんはこのコンサートにご来場、演奏後に注目していたという「ホルン」に客席から○マーク)
Ⅴ エレウシスの祭儀/咲間貴裕(第10回全日本吹奏楽連盟作曲コンクール第1位)
⇒作曲家咲間さんはアルゼンチンの作曲家アルベルト・ヒナステラが好き。
1部に続き大満足の2部、往年の課題曲
往年の課題曲が演奏される2部。
東京佼成ウインドオーケストラが行った、人気投票を各年代(10年ごと)に区切って、ぞれぞれの1位曲を選んだとのこと。
偶然にも、福田洋介さん、真島俊夫さんの曲が2曲ずつ選ばれています。
名曲揃いで、かつ演奏も素晴らしくて大満足でした。
特に『五月の風』は爽やかでスピード感があり、ダイナミクスのメリハリも素晴らしく、躍動感のある演奏で、感動でした。
また、2部でも大井さんのトーク力は炸裂、作曲家の福田洋介さんと軽妙なトークを展開されました。
福田洋介さんの曲は、『さくらのうた』と吹奏楽のための「風之舞」の2曲が演奏されましたが、「日本人が曲をつくるならどうなのか?ということをいつも考えている」というコメントが印象的でした。
また名課題曲『さくらのうた』についてもエピソードを披露。
ご自身が桜の散る4月生まれだそうで、桜の華やかさだけでなく、儚さも、表現したかったとのこと。
曲の背景を知って、ますますこの曲が大好きになりました。
また『ディスコ・キッド』が課題曲となった1977年が、東京佼成ウインドが初めて、課題曲の参考演奏を担当した記念すべき年だそうです。
なお、東京佼成ウインドオーケストラの演奏では「ディスコ!」の掛け声はナシがルールだそうです(笑)
過去唯一の例外は、題名のない音楽会での収録とのこと。
また、「吹奏楽のための狂詩曲」の作曲家大栗裕さんは今年が生誕100年だそうです。
この演奏会を通して、吹奏楽課題曲について、マニアックな知識が増えました(笑)
東京オペラシティ コンサートホールの素晴らしい響き
もう一つ印象に残ったのが、東京オペラシティ コンサートホール タケミルメモリアルの素晴らしい響き。
一緒に行った友人と「すごくよい響きのするホールだね」と会話していましたが、終演後、東京佼成の副コンサートマスターであり人気奏者の丸田さんもこんなツイートをされていました!
課題曲コンサート2018終演❗今年のプログラムは去年行ったアンケートによって決定したそうなので、是非来年に向けて皆様どしどしアンケートお答えください😄✌
それにしても、タケミツメモリアルの響き………ここ大好きなんですよね✨
6月にはまたここで演奏出来るのが嬉しい🎀
精一杯頑張ります👊 pic.twitter.com/CztVDZvgeZ— 丸田悠太 (@piccmaruta) 2018年2月16日
また、このホールでで東京佼成ウインドの演奏会聴きたいです!
今後の東京佼成ウインドオーケストラの演奏会
東京佼成ウインドオーケストラの演奏会に行くのはかなり久々だったのですが、やはり「日本のトップ吹奏楽団だな」とあらためて感じました。
今後また、ちょくちょく東京佼成ウインドオーケストラの演奏会に足を運ぼうと思います。
なお、今後の注目の演奏会予定は以下の通り!!
・東京佼成ウインドオーケストラ第138回定期演奏会 2018年4月21日(土)
⇒指揮者の川瀬賢太郎さんとチェリスト宮田 大さんが共演!
・東京佼成ウインドオーケストラ第139回定期演奏会 2018年6月23日(土)
⇒スーパーピッコロプレイヤー丸田さんのピッコロ協奏曲!
・課題曲コンサート2018@リリア 2018年5月 8日(火)
⇒今回と微妙に曲目が違う(笑)音楽祭のプレリュード聴きたい、、
・「ドラゴンクエスト」ウインドオーケストラコンサート 文京公演 2018年4月22日(日)
⇒文京シビックでのドラクエ演奏会。
その他演奏会もありますので、以下から見てみてくださいね!
>>東京佼成ウインドオーケストラの演奏会情報を見てみる
なお、チケットは以下のサイトで購入可能です。
以上、大満足の「課題曲コンサート2018~往年の名曲とともに~」 鑑賞記 でした!
来年も必ず行きます(・∀・)!
※『五月の風』や『ディスコ・キッド』もランクイン!課題曲の名曲ランキングベスト10も是非ご覧ください(・∀・)!
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