本日は指揮・指揮者ネタです。
・お子さんが小学校で合唱の指揮者になった。
・お子さんが中学校や高校の吹奏楽部で学生指揮者になった。
・大学や、社会人の吹奏楽団で、指揮者になった。
・勤めている学校で吹奏楽部の顧問になってしまった。
などなど、アマチュアの吹奏楽や合唱に携わっていると意外と「指揮者になる」というチャンスはあるものです。指揮者になるというのは、プレッシャーはありますが、とても貴重な体験です。
楽器と同様、当然、指揮も当初からレッスンについた方がよいです。
※参考記事:吹奏楽、楽器初心者は楽器レッスンに通う(楽器を習う)べきか否か
ただし、指揮法の先生は少なく、指揮法のレッスンは、楽器のレッスンに比べると、探すのが中々に大変です。「指揮者になれる!」そんなチャンスが回ってきた際に、すぐに指揮のレッスンにつくことが難しい時に、独学したい!そんな時にオススメの本や教材をご紹介します!
まず大枠の基礎をざっくり理解するために
当然のことながら、レッスンについて、0から指揮法の基礎の本を使いながら学ぶのがよいです。ただ、実際にアマチュア指揮者に大事なことは、指揮の技術や、指揮法だけではありません。
そんなアマチュア指揮者を務めるための大枠の基礎をざっくり学べるDVDがあります。私も大学時代から学生指揮者を始めましたが、当初は指揮法は学んでおらず基礎がむちゃくちゃでしたが(笑)、そんな時まず見たDVDが「時任康文のやさしい 指揮者教室-初心者でも理解できる指揮法レッスン」です。
目線や姿勢の話、指揮の図形の大きさ、曲のイメージをもつこと、脱力、といった指揮法を学ぶ前にまず必要な心構えなども網羅していて非常に有益です。また実際のアマチュア指揮者をレッスンしているコンテンツもあり、正直ちょっとわらってしまう内容であったりはするのですが(笑)、リアルで、非常に勉強になります。
口コミをみると「期待した内容と違った」みたいなものもありますが、確かに指揮法や、指揮の細かな技術を期待すると、確かにズレてしまうとは思いますが、まずは、一番最初の入門としては、映像コンテンツで楽しんで見られることもあり、とてもオススメです。
指揮法の基礎「斉藤メソッド」からじっくり学びたい人には
いやいや、ちゃんと基礎の基礎からじっくり学びたいよという方へ。日本の指揮法の基礎といえば、「斉藤メソッド」。特に原典はとても難しく、読んだだけでレッスンナシでは中々身にならないと思います(私も当初本を買いましたがすぐに挫折しました)。
そこでオススメしたいのが、この「斉藤メソッド」を映像化したDVD。少々値段が高いのが難点ですが、映像化することで、「斉藤メソッド」が非常にわかりやすく、実践向きで私も何度も見返しているDVDです。
駆け出しの指揮者初心者に大事な「合奏法」
指揮法と同じか、それ以上に大事なのが合奏法。とくにアマチュアはプロと違い、奏者が完璧に更けていることが前提にはなっていませんので、奏者に合奏の中で上達してもらわなければなりません。つまり「合奏の仕方」つまり「合奏法」がとても大事になります。
その時の教材として、オススメなのが「合奏指導法」というDVDです。どうやって練習したらいいのか、奏者にも考えてもらう工夫など、指揮者初心者には非常にわかりやすく、かつすぐに実行できる内容が盛りだくさん。
そして何ともうれしいのは、吹奏楽の超名門、埼玉県立伊奈学園総合高等学校の合奏が学べること。これは吹奏楽マニアにもたまらない内容なのでぜひ見てみてください(笑)
指揮者初心者が読むべき本は?(指揮法編)
ここまで、DVD教材を紹介してきましたが次に本です。まず、ベースとなる本はこれですね。
ただ、中々これだけ読んでも難しいので、レッスンで教えてもらうか、前述のDVDと組み合わせることをオススメします。
私が指揮者初心者時代に使ったのは、以下の本「はじめての指揮法―初心者のためのバトンテクニック入門」です。こちらは「斉藤メソッド」の解説版、平易版といいましょうか。わかりやすく解説してくれて、初心者には入りやすいと思います。
指揮者初心者が読むべき本は?(吹奏楽指導・合奏法編)
吹奏楽指導、合奏法、バンド指導系のオススメ本もいくつか挙げてみます。まず1冊目は「すぐできる! 吹奏楽のための指導がわかる本」ですがこの本は本当におもしろいです。
前述のDVDにもあった伊奈学園の例がたくさんでてきますが、新入生歓迎から、基礎合奏、勉強との両立の指導まで、指揮者・吹奏楽指導者としてだけでなく、吹奏楽部顧問として必要な内容が網羅されています。
スコアリーディング系ですと「吹奏楽のためのスコア入門~演奏が変わるスコアリーディング講座」がよくまとまっていてオススメです。内容も難しすぎずちょうどよいです。
あとは、吹奏楽の有名指導者、丸谷先生の監修の本「必ず役立つ 吹奏楽ハンドブック 指導者編」もご紹介しておきます。この本は複数の有名指導者の考えや方法を学ぶことができますので、タイミング的にはある程度指揮者をやってみてから、読んでみるとより勉強になるかもしれません。
そんなわけで、今回は「アマチュア指揮者が吹奏楽や合唱の指揮、指揮法を独学する時に選ぶべき本・教材」について語ってきました。
私が実際に、見たことがあるDVD、読んだことがある本を紹介しましたが、是非ご自身に合うものを見つけて、アマチュア指揮者ライフをより充実してみてください!