吹奏楽コンクール伝説の名演シリーズ。
今回は第35回(1987年)全日本吹奏楽コンクール全国大会での、福岡工業大学附属高校の自由曲、J. ウィリアムズ作曲『カウボーイ』をご紹介いたします。指揮は、鈴木孝佳先生です。
福岡工業大学附属高校吹奏楽部とは
現在は名前を変えて福岡工業大学附属城東高校。
全国大会初出場はなんと1964年という古豪でありつつ、現在でも全国大会常連。
吹奏楽民には「福工大」の通称で愛され、長年にわたり吹奏楽界を盛り上げている福岡県そして、九州支部随一の名門吹奏楽部です。
同じ福岡県の精華女子高校よりも、全国大会出場回数は上で、31回出場、金賞受賞は14回(2017年コンクール終了時点更新)という実績を誇ります。
余談ではありますが、柔道金メダリストの谷亮子さんの出身校としても知られています。
記憶に残る伝説の名演『カウボーイ』(87年)
それでは、演奏をご紹介します!
作曲者はスターウォーズやジュラシックパークのテーマ音楽でも知られる、J. ウィリアムズ。
『カウボーイ』も『11人のカウボーイ』という映画のテーマ音楽です。
冒頭のホルンパートのパワフルなメロディー、もう最初から鳥肌です。
ホルン、トランペットの力強さは当然のこと、金管中低音パートの充実も見逃せません。
リズムもバッチリで花形のメロディーパートをしっかりと支えています。
また、パワフルな金管楽器に対して、木管楽器のメロディーは軽やかで楽しげ、個人的にはこの対比がとても好きです。
そして、このパワフルな演奏は最後まで全く息切れナシ、ラストのホルンパートの咆哮、凄すぎますね。
会場にいたら、思わず「ブラボー」の声が出てしまう気がします(笑)
この年の福岡工業大学附属高校は、全国大会の結果自体は「銀賞」です。
それでもこの演奏が吹奏楽民の間では「伝説の名演」として語り継がれているのは、人々の心を動かした、記憶に残る名演だったからでしょう。
ミスが目立ちやすい、メロディアスな曲調に、金管楽器の「圧倒的火力」を要求する映画音楽。
「コンクールで高得点を狙うための選曲」をせず、「自分たちのやりたい音楽に真向から全力で取り組む姿」が、観客の心に響いたのではないでしょうか。
福岡工業大学附属高校の演奏CD・DVDはどこで手に入る?
残念ながら、今回ご紹介した演奏のCDは現在は販売を確認できませんでした。87年の全国大会のCDを、中古などで探せば入っていると思います。
福岡工業大学附属城東高校は、全国委大会常連ですので、最近の演奏のCDは手に入ります。
というわけで、福岡工業大学附属高校『カウボーイ』(87年)をご紹介いたしました。
観客の心震わせる演奏ができるように日々精進していきたいものですね(・∀・)!