『ディープ・パープル・メドレー』~吹奏楽ポップス史上最高の編曲~

『ディープ・パープル・メドレー』~吹奏楽ポップス史上最高の編曲~

吹奏楽ポップスの名曲シリズ。

今回は吹奏楽ポップス史上、最高の編曲と言っても過言ではない名曲『ディープ・パープル・メドレー』をご紹介します。

吹奏楽曲『ディープ・パープル・メドレー』の原曲は?

演奏会や、学校の文化祭などでも演奏されることの多い『ディープ・パープル・メドレー』。

「ディープ・パープル」はイングランド出身の伝説的ロックバンドです。

1967年に結成され、1976年から1984年までの8年間に活動休止期間を経て、現在も「第9期」メンバーにより存続し、第9期に至るまで、度重なるメンバーチェンジが行われたバンドとしても知られています。

「ハードロック」を構築したバンドであり、また「ヘヴィメタル」の先駆的存在とも言われています。

また、クラシック音楽が導入されていることも大きな特徴です。

『ディープ・パープル・メドレー』にも含まれる代表曲『バーン(Burn)』『ハイウェイ・スター(The Highway Star)』の間奏部分はバッハのコード進行を引用したものだそうです。

『ディープ・パープル・メドレー』はどんな曲?

『ディープ・パープル・メドレー』は1996年New Sounds in Brass(ニュー・サウンズ・イン・ブラス)第24集で登場します。

編曲は佐橋俊彦さん

黄金時代の代表的楽曲『バーン(Burn)』『ハイウェイ・スター(The Highway Star)』『スモーク・オン・ザ・ウォーター(Smoke on the Water)』)3曲のメドレーです。

この曲のなによりの素晴らしさは、佐橋さんの編曲にあると思っています。

特にロックやポップスの楽曲は、吹奏楽編曲すると、もっさりとしてださくなってしまうことも多く、「これ吹奏楽でわざわざ演奏する意味ってあるんだっけ?」と感じることも正直あります。

しかしこの『ディープ・パープル・メドレー』は原曲の良さと、吹奏楽の魅力の両方を十分に表現できる、素晴らしい編曲となっています。

ドラム及び、ベースのリズムセクション部分は、原曲に近い編曲だそうで、ロックのスピード感を表現するのにとても大事なパートとなります。

メドレー1曲目:『バーン(Burn)』

トランペットの華やかなファンファーレで曲がスタート。

冒頭部分で地味に大事だなと思うのがティンパニ

当然原曲のバンドにはないわけですが、このティンパニのタイミングとスピード感は、この後のノリを左右します。

メロディー1回目は、吹奏楽ポップスの花形パート、サックスパートが担います。

ここはもう鳥肌もののカッコよさですね。

普段のクラシックサックスは忘れて、爆音で、思いっきりしゃくりあげて吹きたいところ(笑)

メロディー2回目はホルン。ここのポイントはハモりが決まるか。1回目のサックスに負けないインパクトを残したいですね。

メドレー2曲目:『ハイウェイ・スター(The Highway Star)』

『バーン』から間髪を入れずに突入する2曲目。

この曲は、サックスに代わり、吹奏楽ポップスのもう一つの花形パートトランペットが主役です。

ハイトーンのメロディーをフルパワーで吹ききりましょう(笑)

そして、この曲の主役は実はもう1パート、そう、バリトンサックスのソロです。

原曲ではエレキギターのソロですが、そこをなんとバリトンサックスが演奏します。

吹奏楽では、なかなかお見掛けしないバリトンサックスのアドリブソロとなっていますので、思う存分自由に、豪快に決めてもらいたいところ。

メドレー3曲目:『スモーク・オン・ザ・ウォーター(Smoke on the Water)』

『ハイウェイ・スター」が終わると、テンポが落ちて、『スモーク・オン・ザ・ウォーター(Smoke on the Water)』へ突入。

ここまでサックス、トランペットパートに主役を譲っていた、トロンボーンパートが満を持してメロディーを担当します。

スタンドプレーで、トロンボーンパートの迫力を見せつけたいとことですね。

メロディーがサックスに受け継がれた後、バンド全体の演奏でフィナーレに突入します。

田中靖人さんのバリトンサックスソロに注目~YOUTUBEで聴ける音源①~

まずは、ニューサウンズの音源をご紹介します!

バリトンサックスのソロ、めちゃくちゃかっこいいですね。

実際の楽譜に書いてあるマメ譜とは全く違うアドリブです。

ソロの主は、トルヴェールクヮルテットの一員であり、東京佼成ウインドオーケストラのコンサートマスターでもある、日本を代表するサックス奏者、田中靖人さんのソロです。

フラジオをつかったラストの高音は中高生、そしてアマチュア奏者の憧れです。

次に、吹奏楽の名門、愛工大名電高校の演奏!

演奏のクオリティの高さもさることながら、振付もピッタリ。

個人的にはホルンの動きが特にお気に入りです(笑)

本当に楽しそうに演奏しているのもステキです。

一度は聴いておきたいディープ・パープルの原曲~YOUTUBEで聴ける音源②~

次に原曲Verのも紹介したいと思います。

テンポ感やノリは大いに参考になるはずですし、聴いたことのない方は、『ディープ・パープル・メドレー』を演奏するなら、一度聴いておいて損はないはず!

まずは『バーン(Burn)』。ドラムの演奏、ハイハットの圧などめちゃくちゃ参考にしたいですね。

次に、『ハイウェイ・スター(The Highway Star)』。

バリトンサックスのアドリブソロ、譜面に書いてあるマメ譜の元が確認できます(笑)

最後に、『スモーク・オン・ザ・ウォーター(Smoke on the Water)』

『ディープ・パープル・メドレー』の音源・CDはどこで手に入る?

ニュー・サウンズ・イン・ブラス ’96のCDの1曲目に収録されています。

その他にも、れまた名編曲の『ファンティリュージョン』や定番曲『美女と野獣』『グレン・ミラー・メドレー』なども収録されているCDで、個人的に96年はニュー・サウンズの当たり年です。

『ディープ・パープル・メドレー』の楽譜はどこで手に入る?

ヤマハの楽譜出版などのほか、Amazonや楽天市場でも購入することができます。

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そんなわけで、『ディープ・パープル・メドレー』をご紹介しました。

演奏会のポップスステージや文化祭のオープニングにピッタリな1曲。是非演奏してみてくださいね(・∀・)!

※『ディープ・パープル・メドレー』もランクイン!吹奏楽ポップスの名曲ランキングベスト10も是非ご覧ください(・∀・)!

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2018.03.03

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