聴く音全ての音名が分かる、絶対音感。羨ましいと思ったことはありませんか?
「絶対音感」とは何か。そして、練習すると身に着けられるのかなどを調べてみました!
そもそも、「絶対音感」とは?
「絶対音感」は、”参照音がなくても音高(ピッチ)の音名を答えられる能力”と定義されています。
簡単に言うと、突然聞こえてきた一つの音だけで何の音なのか分かるということ。
「絶対音感」を身に着けている人は、楽器の音はもちろん、日常のあらゆる生活音の音程を瞬時に判断することができます。
(生活音はピッタリ音の周波数に当てはまらないことがほとんどのため、「ファとファ#の間くらいかな」のように感じることが多い)
中には、全ての音がカタカナで聞こえてくるという人も。
ドップラー効果を耳で感じた私は、母親にこう質問した。「どうして救急車は近づくときはシーソーシーソーなのに、通り過ぎるとラファラファになるの?」と。私にとって、救急車の音は長3度の二音、というだけではなく、その絶対的な高さが重要なのだ。
引用元:「鳥居と音楽のページ」
一見とても羨ましいですが、あらゆる騒音が混ざっている街中では嫌でも音名があちこちから聞こえてて辛いかもしれません…。
「相対音感」とは?
「相対音感」とは、2つ以上の音を聞き比べて判別できる能力です。
2つの音を聞いた時にどちらが高いか判断したり、基準音を元に指示された他の音程を当てられる、ということです。
例えば、ピアノで「ミ」だけを鳴らした時、絶対音感の人は「ミ」だと分かりますが、相対音感のみの人は何の音か分かりません。
しかし、「ド」の音を先に鳴らし、それを「ド」だと認識した後に「ミ」を鳴らして「ミ」だと分かれば、相対音感があります。
相対音感は、全ての人に備わっていると言われています(精度に個人差あり)。
「絶対音感」のことを「固定ド」、「相対音感」のことを「移動ド」などと呼ばれることもあります。
「絶対音感」の人はカラオケで原曲キー以外だと気持ち悪く感じることが多く、「相対音感」の人はキーをずらしても違和感なく歌えます。
「絶対音感」と「相対音感」を比較した動画もあります。
「絶対音感」があるか調べるには?
「絶対音感」があるかどうかを調べるには、相対音感を使えないようにするためにでたらめに音を聞かせてもらい、答えます。
音と音を鳴らす間隔が長いと相対音感が使える時間ができてしまうため、テスト時の音は短い間隔で次々と鳴らします。
一人で絶対音感テストができる動画もあります。
「絶対音感」は練習で身につけられる?
「絶対音感」は遺伝的なものではなく、後天的に身に着けられるものです。
「絶対音感」を持っている人は0.2~0.5%と非常にまれな能力であり、年齢の小さいうちに適切なトレーニングを行うことによって身に着けやすいとされています。
人間の耳は3歳~7歳までに急速に発達するためです。
また、「相対音感」を身に着けた後に「絶対音感」は身に着けづらいとされ、訓練するとなれば「絶対音感」を先にする必要があります。
一方、「相対音感」は大人になってからでも勉強すれば精度を上げることができます。
・ドレミで旋律を歌い、旋律と音名をリンクさせる
・ピアノで音階を弾きながら歌い、ピアノなしでも正しく歌えているかチェックする
「相対音感」を鍛えると、ハモる音を取りやすくなったり、耳コピがやりやすくなったりと、いいことづくめです!
「絶対音感」についてまとめてみました。
「絶対音感」を今から身に着けるのは難しいですが、「相対音感」を鍛えることはできます。
合奏でも重宝する能力ですので、ぜひトレーニングしてみてください♪